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アイドル批評空間

アイドルについて少し掘り下げて考えるブログ

今こそ『前田敦子はキリストを超えた』を読み直す

先日、批評家で、アイドルグループPIPの元総合プロデューサーの濱野智史が、ニコ生で「濱野智史の告解と懺悔」と題された放送を行った。これはPIPの解散を発表するものであると共に、その試みが失敗であったことを、プロデューサー自身が認めるというもので…

SMAP解散の必然性~太田省一『ジャニーズの正体――エンターテインメントの戦後史』書評~

はじめに 先日、松谷創一郎『SMAPはなぜ解散したのか』を読んだ。この本を通じて、事実関係の整理をすることができたのだが、同時にその結論に対して少し物足りなさも感じた。その結論とは、人情のぶつかり合い、というものだった。つまり、SMAPのマネージャ…

ESPECIAが解散を発表しました

第2章に入ってから1年と経たないうちにESPECIAの解散が発表されました。 まず始めに明かしておかなければならないのは、第2章になってから自分が1度もESPECIAの現場に行っていないということ。以下思い付くまま書きますが、あくまでライブに行かなかった奴の…

改めてアイドル批評の必要性について~『ゲンロン4』を手掛かりに~

このブログを始めてからもう少しで一年が経とうとしていますが、最初のブログのタイトルは「アイドル批評とは何か」でした。新年だから、というわけではないのですが、このあたりで改めてなぜアイドル批評が必要だと考えるのかを書いておきます。ここでは、…

矢野利裕『ジャニーズと日本』についてのメモ、あるいはSMAPの特異性

はじめに SMAPの解散発表があったからか、今月はSMAP関連の新書がいくつか出た。ここでは、その中で最も面白かった矢野利裕『ジャニーズと日本』を取り上げ、特に気になった部分について、いくらかコメントを加えていこうと思う。

清竜人25の解散について

清竜人25が昨日(11月20日)のライブ中に解散を発表しました。今、解散を発表した時に歌っていた新曲を聴きながら、キーボードを叩いています。とてもいい曲です。個人的な感情が色々と湧き出てきています。しかし今はそれは措いておきましょう。解散の発表…

アイドル言説における否定 ~アイドル批評とドゥルーズ哲学との出会いのための試論~

『アイドル論の教科書』*1という本を読んだので、書評を書こうと考えていたのですが、他に書きたいことが出てきてしまいました。そこで、この本の一部を取り上げた上で、そこから想像力を逞しくして自分なりの議論を展開するという形で進めようと思います。 …

9つの点は何を意味するのか ~レディメイドとしての「・・・・・・・・・」~

先月取り上げたアイドル「・・・・・・・・・」について、ここではそのグループ名から考えていきたいと思います。以前の記事はこちら。 scarlet222.hatenablog.com さて、先月デビューした「・・・・・・・・・」ですが、この9つの点を何と読むかは決められ…

なぜ二人は出会わなければならなかったのか~新海誠『君の名は。』感想~

『秒速5センチメートル』では、二人の男女が最終的に出会うことはなかった。しかし、『君の名は。』では違う。二人は出会う。いや、出会わなければならなかったのだ。以下ではその理由を記す。当然ネタバレも含まれるのでご注意願いたい。

次世代アイドル「・・・・・・・・・」についてのメモ

先日、OTOTOYのとある記事を発見し、次のようにつぶやきました。 インタヴュー読む限りでは、かなり期待できそうだ…… https://t.co/Y8pCYLhFoT— scarlet222 (@scar_let4023) August 29, 2016 このインタヴューは、インタヴューが行われた時はまだデビューす…

須藤凛々花『人生を危険にさらせ!』を真剣に哲学書として読んでみた

はじめに 『人生を危険にさらせ!』という本は以前から気になっていました。須藤さん本人が哲学書だと宣言している以上、いったいどれくらいの水準に達している本なのか確かめてみたかったからです。加えて、Amazonレビューやブログの書評などでは軒並み高評…

℃-uteの解散と遺産

アイドルと初めて握手したのは、意外にも℃-uteだった。友達に言われるがままにライブに行き、会場についてからライブの後に握手することを知った。℃-uteについてまだほとんどなにも知らず、矢島舞美さんしか認識できていなかった当時の私は、なぜだかよくわ…

Especiaの第2章について

Especiaの第2章がスタートして少したったので、自分なりの感想を書き留めておこうと思います。あ、もうESPECIAなのか。

ナポリタンの理念からアイドルの理念へ

まずはナポリタンの話をする。アイドルの話になるのは後半以降だが、ナポリタンの話抜きには、アイドルの話へは移れない。しばらくお付きあいいただきたい。

フィロソフィーのダンス、あるいは哲学に向けた舞踏 (The Dance for Philosophy)

カントは、『純粋理性批判』においてアンチノミーについて論じた。これは二つの相反する命題がともに成り立つあるいは成り立たないということを示し、そうした問題そのものが理性が扱うべき事柄ではないということを示すためのものであった。

【雑記】「女性アイドル刺傷事件」について

すでに多くの人が様々な形でこの事件に言及しているので少し腰が引けるが、自分なりに考えたことを整理するためにも少しだけ書くことにしたい。 そもそも「女性アイドル刺傷事件」という形容は、端的に言って事実誤認であり、その内実は、シンガーソングライ…

【書評】宗像明将『渡辺淳之介 アイドルをクリエイトする』

まず初めに断っておくが、タイトルに書評と書いてあるからといって、この本の内容の紹介をすることはできない。する気もない。そうではなく、評者の問題意識の範囲内で特に興味深かった点を紹介し、そこから少しだけ議論を展開することにしたい。

【論考】自分が気になり始めたアイドルの歌唱力不足に悩んでいる人へ

アイドルと歌唱力。この問題に頭を抱えるアイドルファンは少なくないはずだ。アイドルに全く興味のないところからPerfumeを知り、その他のアイドルにも手を出していくという王道を通ってきた筆者も、かつてはこの問題と無縁ではいられなかった。

【アイドル各論】BABYMETALの「つまらなさ」について ~Perfumeとの比較を交えながら~

BABYMETALの「おもしろさ」は誰でも知っている。意地の悪い言い方をすれば、それはあまりに多く語られている。もちろん、BABYMETALが「おもしろい」ことは否定しない。否定しようがない。しかし、それだけでは見えなくなることもある。そこで、本論ではあえ…

【第5回】日本の音楽においてアイドルが果たしている機能について

――今回は日本の音楽におけるアイドルの機能についてですね。かなり話が大きくなっきました。 そうですね。今回のテーマについて考えていくためには、まず音楽そのものについて少しお話ししなければなりません。

【雑記】おやすみホログラムバスツアーに思うこと

数日前に、おやすみホログラムのバスツアーで起きた様々な「騒動」の顛末が、ツイッター上を賑わせた。何のことだかわからない人は、まず各自でその詳細を調べてもらうとして、個人的にはこの一連の騒動には多いに笑わせてもらった。何よりも、ツアーの参加…

【第4回】香月孝史『「アイドル」の読み方』を読む

――さて、今回は香月孝史さんの『「アイドル」の読み方――混乱する「語り」を問う』〔注:青弓社、2014年〕という本についてですね。 はい。前回までのアイドルの定義を踏まえて、この本のなかでもとりわけ私が重要だと考える部分についてお話ししようと思いま…

【雑記】アイドルと矛盾① ~「矛盾、始めました。」を引き受けるということ~

アイドルは矛盾している。アイドルを演じることは、そしてアイドルを応援することは、まさに矛盾を生きるということに他ならない。 Negiccoは、「矛盾、始めました。」と宣言する。

【第3回】現在のアイドルの定義とは何か② ~Perfumeからも考える~

――前回は、BiSの考察を通じて現在のアイドルの定義について話してもらいましたが、今回は主にPerfumeの話ですね? はい。必ずしもPerfumeでなければならないというわけではないのですが、やはりPerfumeは「楽曲派」好みのアイドルの先駆けの一つだと思うので…

【雑記】Especiaの卒業ロスを生きるということ

アイドルは卒業する。もちろん解散もするが。 Especiaの第一章が終わった。

【第2回】現在のアイドルの定義とは何か① ~BiSから考える~

――さて、前回は「アイドル批評とは何か」でしたが、僕にはまだその全貌がつかめませんでした。 そうですね。あんな大げさなタイトルを掲げたわりには、あんまり言いたいことを伝えきれなかったと反省してます。とにかく、アイドルというジャンルそのものにつ…

【第1回】アイドル批評とは何か ~Especiaのメンバー卒業に寄せて~

――なぜ突然ブログを? 表題にも書いたんですけど、昨日Especiaっていうグループのメンバーが三人卒業したんですよ。まぁ、卒業はアイドルにつきものですけど、やはりいろいろと思うところもあるわけです。でもそれをぶつけるアイドル友達みたいなのがいない…